苔寺として親しまれる西芳寺
苔寺という名称で知られる西芳寺は、京都市西京区松尾にある臨済宗のお寺です。古都京都の文化財として世界遺産にも登録されています。行基によって開山され、本尊は阿弥陀如来、山号を洪隠山といいます。行基による開山は今から約1,250年前で、暦応2年(西暦1339年)に夢窓疎石(夢窓国師)が中興、庭を造り、臨済宗の西芳寺としたといわれています。その当時は、本堂の西来堂をはじめ、瑠璃殿など多くの建物が山の上から下まで建ち並んでいたといわれています。あの有名な金閣寺は足利義満が西芳寺の瑠璃殿を模して建立し、また、足利義政は同じように銀閣を建立したということはよく知られています。当時から庭園の美しさはすばらしく、今のような苔は生えていませんでしたが、これをまねて足利義政が義政は東山山荘をつくったそうです。その後残念なことに応仁の乱で建物をほとんど焼失してしまい、西芳寺は荒れ果ててしまいます。
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その荒れ果てた姿に心を痛めた蓮如が庭園の復興に奔走したといわれています。西芳寺を拝観するには予め拝観日を予約しなければいけません。往復葉書を使用し、面倒なことですが、庭園の苔を保護するためには必要なことなのでしょう。
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拝観料も他の寺院と比べて高額となっています。さて、予約をしていよいよ拝観ということになりますが、西芳寺に入ってまず目につくのは総門です。でも、ここは普段、開けられることがない門なのです。入口は、総門の西側の衆妙門で、この門を入った左手の建物が本堂の西来堂です。これは、昭和44年(1969年)に再建されたもので、500百年ぶりの復活だそうです。この本堂には堂本印象のふすま絵が描かれています。西芳寺の拝観では、まず本堂で写経などの宗教行事があります。写経し願い事を書き入れ本尊に奉納することによって庭園の拝観が可能になるのです。なんとも気の長い話のようですが、ここまでしても見る価値のある庭園ということなのでしょう。拝観は予約制ということで、修学旅行生にはまず出会うことはありません。また庭園の中を見回っている人数は限られていますので、とても静かで、ゆっくりと自分のペースで庭を心おきなく鑑賞することができます。まるでセレブの拝観といえそうな感じです。池泉廻遊式庭園の南側の総門近くに国指定重要文化財に指定されている「湘南亭茶室」が建っています。創建時代の建物で現存しているのはこの建物だけで、幕末には岩倉具視がここに潜んでいたといわれています。
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西芳寺へは阪急京都線桂駅で嵐山線に乗り換え、上桂駅で下車、西へ歩く15分、たった15分で日常とは思えない幽玄の世界に入り込めます。